【学】ジブリ鈴木敏夫に学ぶヒットの法則

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なぜジブリの映画はヒットするのか?

 

ジブリのキーマンである鈴木敏夫がジブリのスポークスマンになって早10年以上がたつ

ジブリ汗まみれというPodキャストを皮切りに、鈴木敏夫の著書や鈴木敏夫の弟子の著書など

鈴木敏夫の考え方をかいまみれる昨今。なぜジブリの映画がヒットするのか?という

一概には答えられないことから「企画」という観点から鈴木敏夫が大切にしていることを

著書などから簡単にまとめてみようと思う。それは奇しくも宮崎駿の企画の特徴と同じく

企画意図にあった。

 

大切にしている2つの意図

宮崎駿の企画の特徴は制作意図ということを、違う記事で話したが

鈴木敏夫も同様に意図を大切にしていた。

鈴木敏夫は映画プロデューサー、責任の範囲は、映画の制作から宣伝、興行、収益まですべてだ。

そんな鈴木敏夫が大事にしている意図は大きくわけて2つある

 

ひとつ目は、そもそもの目的はなにか?ということ。

 

プロデューサーという立場からお金も大事だ、ただ(いい)映画をつくる方が第一目的

という姿勢を常に崩さない。

 

ものづくりだけではなく、資本主義の中では利益が第一となりやすいため

忘れてしまいがちな考え方であるが、もともとの目的を果たすということに

立ち返るのはとても大事なことだなとあたらめて感じる。

 

しかしヒットと飛ばすという上で、鈴木敏夫が大切にしているのは

もっと別のポイントで、このポイントの方が重要性を高くしているように

みてとれる。

 

それは

なぜ、いまこの企画をやるのか?

ということである。

 

千と千尋の神隠しの時に、最初は千尋とハクの恋愛物語だと思われていたところ

鈴木が見出して、千尋とカオナシの物語に変えたという。

 

なぜ変えたのかというのは、カオナシのカットシーンが

千尋に続いて2位という数量的なものもあったが

 

人間の無意識の象徴であるカオナシ

 

それがいまの時代に欲に目が眩んでしまうというポイント

とマッチしているように感じたという。

 

これには宮崎駿も気づかなかったようで、

途中で千尋とカオナシのストーリーに変えたということだ。

 

鈴木敏夫がどのように時代をみているのか?

鈴木敏夫の弁によると原理原則は大切にするが、

抽象的に考えず、一個一個具体的に考えるという

なぜなら、時代というのは理論のはざまではなく

人間の間にあるからで、なので、いろいろな人と話したり

反応を聞いたりしていく中で、目の前の現実を直視している

ように思われる。

 

最後に

この鈴木敏夫のヒットの企画の考え方は

仕事にも応用できるだろうし、他の物事も同じだろう

なにかをはじめて世界の流れに乗る上では

非常に大事な考えではないだろうか

 

なぜいまこの仕事をするのか?

なぜいまこの事をするのか?

そもそもなぜこの事を行うのか?

 

なにかをはじめる上では上記の質問に

明確な答えをもっておいた方がいいようである。

 

このジブリのなかまたちは鈴木敏夫の「ジブリの宣伝」についてかかれた本なので

企画には興味がなくても宣伝や広告に興味がある方も見てみると、

当たり前といわれれば当たり前だが忘れていたなにかに、気づけると思う。

またどうやってジブリの映画のコピーができていくかという話も面白い本である。

 

 

 

参考文献
鈴木敏夫の著書「ジブリのなかまたち」より

Podキャストジブリ汗まみれ

http://www.tfm.co.jp/asemamire/

 

こちらは元ジブリで鈴木の弟子のプロデューサー、客観的な視点から鈴木の仕事術を書いているので

参考になった。鈴木敏夫のタスク管理から、プレゼン方法やチームビルディングまで記載されている

 

自分を捨てる仕事術-鈴木敏夫が教えた「真似」と「整理整頓」のメソッド/石井 朋彦 (著)